中学受験に挑む小4息子の学校選びが続いています。
前回は、スパルタ中高一貫男子校出身の夫に厳しい学校の体験談を聞き、特長をまとめてみました。
では逆に、自由な学校の特長ってどんなところでしょうか?
私が出た公立高校もかなり自由でしたが、やっぱり私立とは違うと思います。
私立の自由な校風について、まとめてみます。
なぜか違う、男子校と女子校の「自由さ」
自由な学校には、女子校1校、男子校2校の説明会に行きました。
感じたのは、「自由」の意味合いが違うということ。根本に「自立」がある点は同じなのですが…
女子校のほうは「学校の歴史のなかで、生徒たちが決めてきた自由な校風」であると言っていました。そして「自由な空気のなかで、皆が安心して自分の好きなことができる」的なスタンスでした。
男子校のほうは「自由さがあるから、自分で考えて行動できる人間になる」と言っていました。「将来、世界に飛躍する人物になってほしいから、自由な校風の中で育てる」的なスタンスでした。
言ってみれば、女子校は「現在のための自由」、男子校は「未来のための自由」だな、と思いました。
たまたま私が説明会に行った女子校、男子校にこういう違いがあっただけで、必ずしも男女の差ではないと思います。ただ、ひと口に「自由」と言っても、向いてる方向性は違ったりするんだよねということです。
今回は男子校選びでもあるので、どちらかというと「未来のための自由」寄りの話になると思います。特に学問のほう。
自由な学校の特色
説明会で聞いたことや、卒業生の話、記事で読んだことなどが混ぜこぜになった情報ですが。イメージとして。
生活編1ー 校則は1個とか2個とか3個くらい、というか決まってない
有名なところでは、「授業中に出前を取ってはいけない」だけ、とか。
「校内では上履きを履く」「登校したら下校まで校外に出ない」とか。
当たり前のことだけが、約束として決まっている。そして、特に明文化はされていなかったりします。
生活編2 ー もちろん私服
何着てもいいし、髪型もなんでもいい。金髪でもいいし、ドレッドでもいい。
ハロウィンの日は、昼休みに生徒が仮装して写真撮るから、午後の授業は仮装のまま受ける。という話は学校の説明会で聞いた気がします。
制服があっても、自由な校風の学校はあると思います。でも「定められた服を着る」という行為は「自由」になじまない。これも事実です。
生活編3 ー 行事も部活も生徒主体で運営する
これを徹底するあまり、「体育祭を見に行ってもあんまり面白くない」と言われる学校もあります…
程度の差はあると思いますが、こういう生徒主体の運営は、公立高校とかでは当たり前な気もします。でも、中高一貫だからこそ、中学生のころから先輩たちの運営っぷりを見られるんですよね。いいですね。
生活編4 ー 修学旅行もなかったりする
「団体で決められたところに行って観光する、という行動が本校の生徒にそぐわない」ということで、修学旅行がなかったりします。
山に行く宿泊実習はあるものの、先頭を歩くのは生徒だったりします。
朝の会とか帰りの会とかもありません。あ、これも公立高校じゃ普通か? でも中学だったらホームルームは頻繁にあってもいいのではないか、とも。「ここも自由?」って思ってしまう部分です。
一方で「自由な学校」の代表格でも、朝の礼拝はあったりもします。
自由な校風とアカデミックな校風はセットになりがち
学習面で「自由」って、宿題も小テストもない、すなわち「放任」か? となってしまうのですが。
自由な校風と「アカデミックな校風」はセットなことが多いので、この点について特色をまとめたいと思います。
アカデミック1 ー 独自の教科書
出版されている教科書じゃなくて、その学校オリジナルの教科書を使ってたりします。中身を見ると、手書きのページもあったりします。
あと次の「本物に触れる」にも該当するかもしれませんが、国語なんかは「原典に触れる」ということで、本当に古文で原書(のコピー)を教材にしたり。抜き取りじゃなく、小説とかも1冊丸ごと教材にしているような。
先日行った説明会でも、国語の教材展示のところに「孟子」が置いてありました。やっぱ「論語」じゃないんだよな…(夫が行ってたスパルタ系男子校ではバリバリの論語教育してる)
アカデミック2 ー 本物に触れる
本物を顕微鏡で見る、ってくらいなら色んな学校がやってる。「ウチの学校は、顕微鏡を使う前に顕微鏡の仕組みはどうなっているのかを考えさせます」と言って、ペットボトルのフタで顕微鏡を作ってるところを紹介してました。
「本物」って、そこからなんだな…
あと、構内に川があったり、林があったりもします。
アカデミック3 ー 論文を書いたり自由研究したり
これは、別に自由じゃない学校でもやってたりしますが、論文や研究という面では、やはりアカデミックさを強調する学校に分がある気がします。
そして、こういうアカデミック系は大学進学に弱い、というのが定評でした。が、大学入試改革が断行されている今、むしろ有利になるのではないか、と注目を集めています。
レポート。大学ではどうせ書かなきゃ話になんないんだから、もっと前からやってもいいんだよなと思う。
公立中学出身の私は、公立中でも、もう少しアカデミックに寄せていったほうがいいんじゃないかな、と思います。それができないことも、よーく分かりますが。
まとめてみて、せっかく私立にいくなら、自由でアカデミックな学校がいいのかもな。と思う反面、私立なんだからもう少し手取り足取りやってくれても、とも思う。結局揺れている。
冒頭で、公立と私立の自由はきっと違う、と言いましたが、特に生活面の自由さは公立高校とかなり似てる気がしました。中学からそれやっちゃっていいのかな…?
あと、自由度は各校違うから、よく見極めないといけませんね。それは、厳しい学校も同じか。
学校選びは続く…。