子持ちの派遣社員が受けた新型コロナウイルスの影響のリアルなところ、の記事をあいだに挟みましたが…
こちらの記事の続きです。
我が家の末っ子が3年前、0歳児で保育園に入園したとき。私は痛恨のミスを犯してしまったのです。時系列にレポートします。
前提:保活はポイントの多いひとが勝つ
10年前、私の自治体では保育園決定のためのポイントは非公開でした。
しかし、近年になり保育園入園の競争率があがり、かなり厳密にポイントが定義され公開されるようになりました。
どんなところで差がつくか、ご紹介します。具体的なポイントを書いていますが、あくまで一例ですので、ご了承を。
ひと月あたりの勤務時間で基本ポイントが決まる
下限60時間から始まって、最高140時間以上。10時間きざみでもらえるポイントが5ポイントずつ上がっていきます。たくさん働く人を優先に保育園に入園させてくれる仕組みですね。
時短勤務する場合は、それを反映した時間で審査。ただ、本当に時短にしないのか? 記載内容と実態が合っていることをどう確認するのか? 難しいものがありますよね。
私の自治体では「勤務先は親族の会社か?」というチェック欄がありました。偏見な気もしますが、「融通をきかせやすいだろうけど、実態を書いてね」という牽制だと思います。
勤務時間のポイントに、次のような加減点が行われます。
加点:ひとり親
ひとり親は10ポイント加算です。
減点:祖父母は近所にいる
市内に65歳以下の祖父母が住んでいると5ポイント減点です。
減点:自宅勤務である
自宅勤務だと3ポイント減点です。
減点:産休前の直近の勤務期間が6ヶ月未満
5ポイント減点です。ここで求職して職を得た人がちょっと不利になります。
加点:育休中かつ保育園に通う兄弟がいる
対象年度に保育園に通う兄弟がいて育休していた場合は5ポイント加算です。
加点:2歳までの小規模園に通園中である
2歳クラスまでの小規模園園に通園していて、3歳児入園に申し込む場合は30ポイント加算です。
ポイントが並んだら、世帯収入の少ない人が勝ち
福祉の観点からこうなります。私は、夫はさておき自分自身の収入がめちゃくちゃ少ないので(悲)、ここは意外と有利なんじゃないかと思っています。
と、ここまでが前置きです。
3年前の末っ子の場合
3年前、0歳児入園を目指した末っ子のポイントはどうだったでしょう?
勤務時間は文句なく最高ポイント
当時、完全にフリーランスだった私ですが、業務委託で社員のようになって働いていました。なので、復帰後も同じように働くべく、委託元の企業に「勤務証明書」をフルタイムで書いてもらいました。
さらにフリーランスで受ける仕事もちょっとあり、経理処理などもあることから「自営業用の労働証明書」も書きました。
復帰後、実際に死ぬほど忙しかったので、実態と合っていたと思います。
減点ポイントを回避
私は自分の親が市内に住んでいるのですが、親が65歳以上の高齢になったため減点対象ではなくなりました。
また、フリーランスとしては自宅勤務になりますが、委託元に通う予定があるおかげでこれも減点回避。
兄弟ポイントを取れるかが微妙。育休中の証明はどうなる?
当時、第2子が通園中でした。末っ子を第2子と同じ園に、せめて近くの園に通わせたいと必死でした。
なので兄弟ポイント加点はなんとしてもほしい。
しかし、兄弟ポイントゲットのためには「育休中」かつ通園中の兄弟がいることが必須条件。この「育休中」を記入する欄には社会保険の記入欄があり、これに惑わされました。
私は個人事業主で社会保険には入っていません。(手当も一切もなしorz)それで「社会保険組合名などを書く必要のある育休欄は書けないな…」と思ってしまったのです。
提出のときに「ここ書いてないけど、実質的に育休なんですが」と言うと「書いてなくても育休の状態であればポイントはつく」と言われました。
今思うと、「そんなバカな!」と思わなかった自分が悪い。
結論から言いいます。保険なしだろうがなんだろうが、育休中の期間を書いておけば兄弟ポイントがもらえたのです。
そして書かなかった私は。いや、末っ子は。
結果:第5希望の保育園に決定。兄と園との距離…
2月にきた末っ子の保育園の決定通知、結果は第5希望の園でした。第2子の通う園からは自宅を挟んで約2km…遠い!!
市役所へポイント確認の電話、そして苦情(泣)
私の自治体では、このタイミングで市役所に電話して、自分のポイントが何点だったのか確認できます。
やはり、兄弟ポイントを取れていませんでした。
保育課の話がわかる人に事情を話し、申込時「育休欄に記入がなくても兄弟ポイントは取れる」という案内が間違っていたことは認められ謝罪されました。
そして、市側が間違っていたので異議申し立てをすることはできるが、その場合、決定した園を辞退しなければならない、と。
それは…できないでしょう!現実問題として!
意味あるのか、異議申し立ての仕組み!!
スペシャル技「小規模園に3年間通う」発動
決定した第5希望の園に通うことにして、すごすごと電話を切りました。
しかし。そこは3人子持ち保活歴7年のベテラン(自分で言った)。
第2の矢を仕込んでありました。
それは、希望する園の選択です。第3希望までは文句なしに絶対に通いたい園。そして第4、第5希望は小規模園を書いていたのです。
ここでいう小規模園とは、0〜2歳児を保育する認可保育園です。
もともと(10年前にも)「小規模園の園児は3歳になるときに確実に転園できるように優遇する」という不文律はありました。それが近年、「30ポイントの加算」が明記されるようになったのです。
前述の私のように、5ポイントとか3ポイントに泣く人がいる一方で。プラス30ポイントあれば、そりゃ希望の園に入れるだろうさ!!
というわけで、3年後に30ポイントをもらうために、家からも駅からも第2子の園からも遠い小規模園に通うことになったのでした。効果が出るまでに3年間かかるのが、この技のデメリットです…
3年後の今、完全勝利を手に入れた
というわけで。
今回、第1子のときから通算6回目の保活で、完全勝利!!
家から一番近い保育園に入園することができました! 第2子が通っていた園の系列園で、保育内容にも納得の園です。この園では、2歳児から3歳児で増えるのはたったの2枠。そのうちのひとつに入ることができたのです。
3年前、もしも兄弟ポイントを取れていたら
業務委託のライター仕事をやめていなかったかもしれません。
一昨年末までがつらかった要因。6割が仕事だったとして、2割くらいが保育園の送迎だったかもしれない。(残り2割がそれ以外の家事育児)
これから保活するフリーランス、自営業の人に言いたい
保活で一番重要なことはずばり、「育休中であること」の証明です。
ここでひっかかったのは、私だけじゃないんです。別の自治体で、店舗を持ってバリバリ自営業の友人も同じところでひっかかって1次募集で落選していました。異議を申し立てて2次募集で入れましたが。(申込のときに役所の人の応対が間違っていた点も同じ)
「保育園に入れないがゆえの失職」を防ぐために「育休中」の人が優遇される
自営業の人は、保育園に入れなくても失職はしないでしょ?
と、コレなんですよ。役所が言いたいことは。
手当ももらえず、自らが働かなければ何も入らない自営業に何を言うんだ。腹立たしくはありますが、怒っても何にもなりません。
育休期間が決まっている!働く約束がすでにある!
ということを証明しなければなりません。私の場合は「勤務証明書」があったのでそこに記入。
前述の友人は、育休にかかる社内業務規定を提出することが必要でした。(ただし、その旨は入園申込のしおりには書いていなかったそうです)
フリーランス・自営業は保活ではマイノリティ。被雇用者じゃないから、はっきりいって不利です。
そう思って慎重に。どうかがんばってください。
以上、私の長かった保活の総括でした!