先週末は、我が家の末っ子の保育園の卒園式でした。といっても2歳までの小規模園が満了になり、4月から大規園の3歳児クラスに移るということなんですが。
転園の話はこちらの記事をどうぞ
私にとっては、長女の幼稚園、長男の保育園に続く3回目の卒園式。
3回目でわかりました。卒園式で感動するために必要なこと、やってはいけないことが。
自分の経験から学んだノウハウを3つにまとめてご紹介します。
1.前もって「思い出」を振り返っておく
前もって、というのが大事です。
思い出は自然には浮かんでこない
3年なら3年分、積もった思い出があります。でも、忙しい日常生活のなかで、自然に思い出す機会はそうないですよね。
そうやって記憶の奥底に沈みっぱなしの思い出が、卒園式のあいだに自然に頭に浮かんでくると思いますか?
事前に思い出を振り返ることなく卒園式に出る。それは、前作の公開から3年あいた連続モノの映画を、まったく復習せずに映画館に観に行くようなもの。
映画は復習せずともわかるようになってはいますが、前作を思い出しておくほうがより楽しめるケースは多いはず。
園の出し物はささやか。フワッとしてる
特に、幼稚園や保育園の「呼びかけ」的な出し物は、さほど凝ったものにはできません。なんせ幼児だから。フワッとしています。
はっきり言います。思い出を呼び起こしてくれるほどのクオリティはない。です。
それでも、事前に思い出の回路を脳内につくっておけば、いい感じに感動できます。
アルバムを見ておくとか。家族や友達と園生活でどんなことがあったか話し合うとか。時間がなければ、自分で思い出すだけでもいい。できることをやっておきましょう。
2.見るのは全体、聴くのは「さようなら」だけ
前項でも少し触れましたが、卒園式の主役は幼児たち。はっきり言って頼りないです。
木を見ないで森を見る
式のあいだ、子供たちがいつもよりビシっとして緊張している姿は、胸にくるものがあります。しかし、全員がいつまでもビシっとしていられるわけもなく。
我が子がモジモジするところに注目してしまうと、
「まっすぐ座って…」「うちの子、歌ってない…」
など、心の中がツッコミでいっぱいになりがちです。これは、一番まずいパターンです。感動どころじゃありません。
子供ひとりだけを見るのではなく、卒園式という場を、大きなひとつの空間としてとらえることが重要です。卒園式用の花や飾り、横断幕。全体の雰囲気を味わいましょう。その際、批判や粗探しはNGです。
歌は「さようなら」だけを聴く
子供たちの歌は卒園式の目玉ですが、メロディや歌詞をいちいち本気で聴いてはいけません。一緒に口ずさむなんてもってのほか。テンポをとるのもだめ。
姿勢は楽に、椅子の背にもたれてゆったり座って聴きましょう。前のめりはNGです。
「ああ、『さようなら』だな」と。それだけを聴く。いえ、感じるといってもいいでしょう。
歌を歌として聴くと、テンポがずれたりピアノがとちったりが気になって集中できなくなってしまいます。
定番の卒園ソングで練習してみよう
卒園式の定番の歌をご紹介します。全体を見る、「さよなら」だけを聴く、を練習してみましょう。
『たいせつなともだち(ありがとう ようちえんver.)』
この歌、長女が幼稚園の卒園式で歌いましたが、ドキドキする心拍数に合わせてか、歌声がどんどん速くなり(ピアノ伴奏が歌に合わせるスタイル)2倍速くらいに。感動の涙も引っ込みました。
『さよならぼくたちのようちえん』
この歌は、芦田愛菜ちゃん主演の同名ドラマで使われた歌です。そういえば放送事故もあったな… などと邪念が沸いてきて集中できなくなります。
『にじ』
「さようなら」が歌詞に出てこない例です。別れの歌じゃないのに泣けるんですよね。しかし、パフォーマンスに左右されずに感動するためには、やはりポイントを絞って聴くことです。
この歌なら「明日」でしょうね。卒園式で何を歌うか、前もって子供からわかると思います。ポイントになるキーワードだけ決めておくのがよさそうです。
ちなみに先日の末っ子の卒園式の歌は『線路は続くよどこまでも』でした。難易度高っ!
3.子供はすべて忘れてしまうと心得る
今回、3歳の卒園だった末っ子はもちろん、満6歳の幼稚園児だって、ほとんどのことを忘れてしまいます。
数年間の園生活のなかには、記憶に残ることもあるかもしれませんが、卒園式当日のことなんて、ほぼ確実に全部忘れちゃいますね。
だから、写真やビデオはあったほうがいい。いいけど、撮影に一生懸命になりすぎないで、今この瞬間だけある空間を感じ、心に焼き付けるほうがいい。
一度しかない子供の門出の日。
さわやかに感動して、心に留めましょう!