5月も半ばとなりました。
春休み、GWとかなり休んだために忙しかった仕事も、ようやく落ち着いてきました。
ところで、今日のテーマは「私立中学校のホームページ(HP)」ですが、これは娘が中学受験をしていた3年前に書きたいなと思ったテーマでした。
私は広告業界のライターをしていて、企業広報、大学広報と近いところで仕事をしているので、学校のメディア周りがどうしても気になってしまうので。学校HPを探索をしていて、あれこれツッコみたかったのです。
が、子供の受験が進むにつれて、そんな悠長な話をしている場合じゃなくなり、今まですっかり忘れていました。
最近、X(twitter)で「学校広報だけ下手な学校も多い」「学校広報だけ上手い学校もどうかと思う」みたいな話を見かけて、思い出したのですが…
というわけで、内容もすっかり忘れていてただの雑感になってます。あしからず…
あれから三年…
3年くらい前には、けっこうアレなHPの学校がたくさんあったのですよ。
例えば、巣鴨はトップページから入ると固まってしまうとか、本郷はデザインを気にしないにも程があって、行事予定表としてGoogleカレンダーがそのまま埋め込まれているとか。
明の星なんて、豆粒のようなフォントの古き良きHPでした。
それが今では…
洗練されてしまった学校HP
みんな、小ぎれいになってしまって。
HPソフトウェアの最大手Wordpressのテーマ(デザインテンプレート)をみると、学校向けのものが山ほどあります。今や簡単にかっこいいHPをつくれるんですね。
しかしその結果、どこの学校もありふれた感じのおきれいなHPになってしまいました。
もはやデザイン面から読み取れることなど、何もありませんorz 中身をちゃんと読みましょうとしか…
1つだけ言いたいこと
それでも、これだけは言いたい。
「吉祥女子、ピンクであれ!」と。
3年前にはもっと全面的にピンクだったのに、今は白メインにピンクアクセントで、だいぶおとなしくなってしまいました。もっとピンクでいいのに。私は応援してる。
悲しいくらいに地味な女子校のカラー
早稲田の臙脂ほどはっきりしてなくとも、少なくとも各校にはPRしていく上でのイメージカラーがあります。大体、学校のロゴとか校章とか校旗からとってきてると思います。
で、HPの基調となるメインカラーは、イメージカラーそのままだったり、ロゴに合わせて変えてたりすると思うんですが。
女子校のHPのメインカラーは、御三家をはじめ、軒並み地味。紺、緑、多少華やかで金色、紫。
これがジェンダーに縛られない新時代の女子校の姿、といわんばかりです! でも、女子校が担うべきこれからの女性性の表現が、本当にこれでいいのか? 私は疑問に思うのです。
女子校でピンクを全面に押し出す、吉祥女子の矜持
そんな中で、ピンクを打ち出している吉祥女子の気概を、私は称えたいです。
まあ、ロゴがピンクだから、仕方なくピンクなのかもしれないけど…
だいぶ古い話ですが、5年前くらいに私が参加した合同説明会では、ピンクの背景に「今ここにしかない青春♡(ハート)」と、どーんと出していました。他校が校長が講演する中、広報部長の講演でしたが、それでも思いきりよくていいなー、と好感を持ちました。
女子校のHP、ピンクでもよくない? 可愛い色、美しい色でいいじゃない?
ジェンダーを気にせず、女性の柔らかさ、美しさを、思いきり表現できる世の中になってほしいと思います。
学校のカラーをHPで表現して!
HPを小ぎれいにする流れは、大体行きわたったと思う。次は、「学校の個性をどう表現するか」という時代になると思います。
「大事なのは中身なんだから、学校のHPなんてシンプルでいい」というのももっともなんだけど、それじゃつまらなすぎるでしょ。十代が集う場所なんだから、クリエイティブであれ、と思います。
というわけで、私がいいと思うHPをご紹介しましょう。
淑徳与野
今回、「もっと可愛いHPの女子校はないのか」と検索しまくった結果、一番可愛かった学校。
淑徳与野は、多分この春、サイトをリニューアル。
ちょうどいい華やかさ。派手じゃないけど、めちゃめちゃ可愛い。ちょっと動きが多くてうるさいけど、instagramのリンク、動画付きのお知らせ、と最新の要素も取り入れられていていい感じです。
淑徳与野中学校 (shukutoku.yono.saitama.jp)
十代女子に「なんかいいな」と思わせる。そういう姿勢が、生徒理解につながるんのではないでしょうか。その辺までデザインコンセプトに含まれている気がする、とてもよいクリエイティブだと思います。
海城
「美しいHP」の先頭を走る海城。サイトはここ数年、基本デザインは変わってないけど、すごくいいですよね。
かつてのウチの息子の第1志望… サイトデザインの良さが影響してたらどうしよう。まあそれでもいい。
いいものが生まれる組織は、風通しがいい
「HPにインスタ貼ろう」(淑徳与野)とか、「トップに動きのあるアートを配したい」(海城)とか、冒険できている点で、「風通しのいい組織なのかな」と推測できる。
正直、中高一貫校の規模のメディア周りは、有能なディレクターが1人いればいい感じにできると思う。そういう人(外部でもいい)をうまく使える。「もっとこうしたらいいんじゃないの」という意見が、取り入れられる。いいものをつくってる組織には、そういう長所があるはず。
もちろん、メディ周りのクリエイティビティは1つの事象でしかなくて、華やかなクリエイティブ=いい学校というわけじゃない。HPなら「あえてシンプル」を貫く学校も多いし、それでいいと思う。
問題を放置する組織はどこかおかしい
でも、いくら「学校の本分は教育」であっても、傍目に分かるほどイマイチすぎるものを放置しているとしたら、組織力に問題があるのかもしれない。上意下達の硬直した組織で、自由に意見を言いにくいのかも。中の人こそ、自校のイマイチなところを見ていてアレコレ思うはずだから。
とはいえ、これはHPのデザインの話ではなくて。明の星とか本郷とか巣鴨とかのHPが多少アレでも、当時はそんなことありふれていたし、3校に問題があるという話ではない。
もっと、人的な話。HPより学校説明会とかに表れるような気がします。
学校説明会については、また次の機会に…
学校説明会も振り返ってみれば、色々(勝手に雑多に)言いたいことがあるかも。
次回以降に!